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2024.08.05

INFO

ドラマ「ヒエラルキー」俳優 イ・チェミンのグラビアとインタビュー



「そもそも自分らしく生きて、自分がもっと美しい人間であればいいのではないかと思います」

最も純粋な自分になって、毎瞬間アグレッシブに前へ進む。俳優 イ·チェミンの今。

 




レザータートルネックベスト、 スリーブレストップス、 デニムワイドパンツ いずれも (Dries Van Noten)

アンクルブーツ (Saint Laurent by Anthony Vaccarello) リングは全て (Chrome Hearts)

 




「カン・ハ」役で共にしたネットフリックスシリーズ ドラマ「ヒエラルキー」が6月に公開されました。初主演作であるだけに、多くの人に俳優イ·チェミンをより深く知らせた作品だと思います。
初めて主演を演じたにもかかわらず、たくさんの関心と愛を受けました。 驚いたことがあったのですが、ある時バスケットボール場にいたらある男性の方が「あ!『ヒエラルキー』に出てた俳優さんですよね? ファンです!」と声をかけてきたことがありました(笑)
作品が公開されてから1ヵ月が経った今は、感謝するだけです。

主演として作品をリードしながら学んだ点もありますよね?
そうです。7部作ですが、それ以上に長く感じられる時間の中で主演という責任感を受け入れるのが最初は難しかったです。
さらに欲がでるたび、自らを不信しました。撮影を終えて家に帰る途中「本当にあれで良かったのかな? 違うようにしてみるべきだったかな?」という考えを以前よりたくさんしました。
悩みが先でしたが「自分をもう少し信じてみて」という周りの応援と激励のおかげで、負担を減らし一歩ずつ前へ進むことができたと思います。同年代の俳優をはじめ、作品を一緒に作っていく人たちと励まし合いながら楽しく撮影しました。協同心の重要性を大きく感じた現場でした。

「ヒエラルキー」を終え最近はどんな日々を送っていますか?
毎日運動に熱中して1ヵ月の間に筋肉量が3kgくらい増えました。 一人暮らし3ヶ月目なので掃除もせっせとしています(笑)髪の毛一本も許せないし、物もなるべく棚に入れておきます。
自分だけの空間ができたからと言って、新しく買い入れた物は特になく私がミニマリストだということを改めて悟りました。
 





フラワー 刺繍 ニットトップ  (Dior Men)

 




一人暮らしを始めると、自分の知らなかった面を発見したりしますよね。自分だけの空間で新しく始めたことなどはありますか?
一日に一食は自炊しようと料理を始めました。最近コチュジャンサムギョプサルを作ってみたのですが「みんなに食べさせないと!」と思うくらい美味しいんですよ。
腕がいいので、料理を一つの趣味にしてみようと思います。冷蔵庫に食材を詰めておいてあれこれ作ってみないと。あまりにもたくさん買ってしまうと一人で全部食べ切れないから、少しずつ…(笑)

ささやかな日常を楽しんでいるようですね。
日常は大きく変わらない方です。変化の少ない人生を望んでいますが、不思議なことに演技する時はそうではありませんでした。
俳優という職業が私に変化を夢見させるようです。 新しい作品やキャラクターに会ったら「一度思いっきりぶつかってみたいんだけど、挑戦してみようかな?」という意志が生まれてきます。

その挑戦を3年間続けていく気持ちはどうですか?
困難の連続です。演技は結果値に対する基準が決まっていないものなので、私の中で混乱が起きたりもします。それでもこの過程を経験するたびに、私が成長していることを感じました。
俳優としての挑戦はただ怖いだけではなく、至難の業でも勝ち抜くことができると思います。まだ新人なので、毎回楽しい気持ちで取り組んでいます。

それだけこの仕事が好きだからでしょうか?
そうです。演技が伝える新しさがまるでドーパミンのようです。私を覚醒させました。もっと頑張らないといけないと誓う動機になってくれます。


 



シャツ、スリーブレストップス、パンツすべて (Herm̀s)




デニムジャケットとパンツともに(Y/Project by G street 494 Homme) 、イヤーカフ(Tom Wood)

 




強い動機付けは行動につながるものじゃないですか。韓国芸術総合学校の入試を準備した時、1分30秒の現代舞踊動作を数ヶ月間練習したと聞きましたが夢を育てていた時代から目立っていた行動力が今のイ·チェミン俳優を作ったのではないかと思います。これまで出演してきた作品を見返したりしますか?
あえて検索しなくてもアルゴリズムで見ることになります(笑)
作品が終われば楽しい気持ちで見れますが「この時もっとうまくやればよかった」という後悔は残ります。うーん… 私の夢がそれです。大先輩たちも本人の演技を見ると満足できないと言うじゃないですか。
いつか作品の中の私の姿を見ながら「よくやった」と思う時が一度は訪れてほしいです。二度と来ない、人生の唯一の瞬間であっても。

その瞬間がきたらどんな気分だと思いますか?
その時がくれば··· むしろこの仕事に対する興味が落ちるかもしれませんね。やってもやっても終わりがないというのが、演技が面白い理由だと思います。
演技が上手になるためにいつも努力してきたし、狂ったように上手になりたいが、簡単ではなかったです。他の仕事は地道にやっていると素質が生まれるようですが。
 

「何もできないことが本当に嫌いだ」と言ったことが思い浮かびます。それもあってか、これまでの活動を見てみると多方面に才能があるようでした。
何事にも誠実になろうとするし、完璧主義の気質もあります。性格上、いったん始めたら最後までやらなければなりません。
演技をして、音楽番組のMCを務めたり、バラエティ番組に出演するなど、多様な経験を積んでいくうちにそのような気がしました。
「この世の中には尊敬に値する人が本当に多いな」各自の分野で才能を発揮しながら熱心に生きていく方々を見れば学ぶ点が多いと感じます。私も他人に良い影響を与えることができる人でありたいです。私の活動を通じて、誰かの日常に少しでも変化をもたらせられればいいと思います。それだけでも素敵なことです。


他人の心をくみ取る姿勢を感じられますね。「最近になって他人を少しずつ見るようになった」と明かしたこともあります。俳優のイ·チェミンさんは人に接する時、何を一番重視しますか?
キャラクターを分析する時、日常で会話をする時でも「相手の身になって考える」ことを重要視します。他人の立場を考慮していると、関係が良くなるでしょうし人生がより良い方向に流れることもあるでしょう。
もちろん、人間は誰でも利己的な面を持つものだから「相手の身になって考える」ことを実践するのが言葉のように簡単ではないが、時々思い出しています。 そうしているうちに私の器がもっと大きくなるのではないかと思います。


自分の器を育てていく中で、ずっと守っていきたいことはありますか?
淡白さです。私が考える淡白さとは率直な態度から始まります。それほどしっかりしたものはないと思います。人が嘘をつくほど彼の内面は汚くなるようです。それで私自身を最大限飾らないようにしています。
着飾っているうちにさらに着飾ってしまい、結局自分を見失うことになるかもしれませんから。そもそも自分らしく生きて、私がもっと美しい人間であればいいのではないかと思います。 この考えを抱いて自らを育てていこうと思います。


 

スエード レザー セットアップ (Bottega Veneta)ネクレス (Bvlgari)レザージャケット (AMIRI)
スリーブレストップ (Off-White™)デニムショーツ (Bally)

 




名前に彩色=(彩)、美しい原石=(珉)の字を使うと聞きました。もし本人が原石ならどんな色を塗りたいのか気になっていたのですが、話を聞いていると本来の自分の色でいいと思わせられました。
そうです。すでに彩色された色を消すのは難しいですが、何も塗っていない時に色を加えるのは簡単じゃないですか。だから私にどんな色を塗っておくより純粋な原石の状態でできるだけ長く維持したいです。
どんな作品にもよく染み込むようにです。それが私が俳優として持つ武器になることを願っています。

「ヒエラルキー」を演出したペ·ヒョンジン監督が「存在自体が輝く俳優たちと共にした」と言いましたが、真価を見抜いたようですね(笑)純粋に近い状態で進み、今後どのような作品に出会えることを期待していますか?
涙が出るロマンスが好きです。映画『アリー/ スター誕生』はご覧になりましたか? 私は高校生の時に家で初めて見ましたが、枕が全部濡れるほど号泣しました。映画に出てきた音楽をピアノで弾きながらまた泣きそうになって。毎年見ているのに、心が鈍くなるどころか毎回痛いです。特に最後に「ジャクソン」(ブラッドリー·クーパー)が車から降りて倉庫に入ってしまった後、舞台に上がった「アリー」(レディー·ガガ)が「I'll Never Love Again」を歌う時、過去の場面が交差するじゃないですか。ジャクソンがアリーのために作ったその曲をピアノ演奏と共に聞かせながらキスをするが…「これは本当に名場面だ!」と思いました。今も頭の中でその場面が再生されます。はぁ…私があまりにも熱くなりすぎましたね(笑)

印象深く見た映画の場面は生々しく記憶されますよね。いつか切ない愛を思う存分表現するイ·チェミン俳優を見ることができることを願っています。
台本を読む時から涙を流すかもしれません(笑)楽しみだ!

最後の質問です。昨年のあるインタビューで当時の本人を「夏」に例えました。今のイ·チェミン俳優を季節に例えるとしたら変わらず夏でしょうか?
はい。僕は体に熱が多くて 暑い日に撮影すると、すごく大変です。でも、身体だけでなく内面も熱いんですよ。情熱が溢れて勝負欲も強いです。夏はあまり好きではありませんが、どうやら私は夏型人間のようです。もうすぐ次回作の撮影が始まるのでまた心を尽くします。今回も汗をびっしょりかくでしょうが、暑いことも知らないほどアグレッシブに生きなければなりません